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移植後4カ月以降の注意点

月1〜2回受診する

移植後3〜4カ月を過ぎると、腎臓の機能も安定し、免疫抑制薬の服用量も減少し、免疫力も回復してきます。体調がよければいよいよ仕事や学校へも戻れます。その時期は患者さんの状態によって異なりますので、具体的には担当医と相談して決めて下さい。

しかし慢性拒絶反応が起こる危険や、感染症(尿路感染症、肺感染症など)から完全に免れたわけではありません。

通院は月1〜2回(完全に安定すれば月1回)程度になりますが、引き続き、規則正しい服薬と規則正しい生活が望まれます。十分な睡眠も忘れずに。

職場や学校に復帰する

体調がよければいよいよ仕事や学校への社会復帰を果たします。しかし身体の状況や職業によっては戻れる時期が少し違ってきますので、担当医とよく相談してください。実際移植を受けた人のほとんどは職場復帰を果たしており、仕事の状況もほとんど健康な時と変わりません。しばらくの間は通勤、通学ではラッシュの時間を避けた方がいいでしょう。

また移植後2〜3年すると油断し、つい残業などの無理をしがちですので、注意しましょう。なお事情が許せば、職場や学校には、自分が腎臓移植手術を受け、免疫抑制療法を行っていることを知らせておいた方がいいでしょう。

家庭での健康管理と注意

できるだけ定期的に体温、体重、尿量(回数)、血圧などを測ること習慣づけましょう。また何か異常を感じたら医師に相談しましょう。

維持期では慢性拒絶反応や免疫抑制薬による腎障害、あるいは新しい腎臓病やもとの腎臓病の再発が起こることがあり、担当医の指示通り服薬し、定期的な受診を怠らないことが大切です。

移植腎に新たに起こる、または再発する腎臓病
拒絶反応とは別に、移植腎に新しい腎臓病やもとの腎臓病(とくに腎炎)の再発が起こることがあります。これらの中にはIgA腎症、巣状糸球体硬化症、膜性増殖性腎炎、膜性腎症、糖尿病性腎症、紫斑病性腎炎などがあります。

高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満に注意

食事については導入期と変わるところはありません。食べ過ぎ、塩分や脂肪分のとり過ぎなど偏った食事は、高血圧や高脂血症あるいは糖尿病の原因ともなりますので注意が必要です。すでにこうした合併症のある人は医師の指示に従ってください。肥満も高血圧、糖尿病、動脈硬化、股関節の障害の原因になるので注意しましょう。

めやすは

1.高血圧 収縮期血圧 130mmHg以下、
拡張期血圧 80mmHg以下に維持
2.高脂血症 総コレステロール 180mg/dl以下、
中性脂肪  150mg/dl以下、
HDLコレステロール 40mg/dl以上、
LDLコレステロール 120mg/dl以下に維持
3.血糖 HbA1cを6.5%以下、少なくとも7.0%未満に維持
4.肥満 標準体重(【身長(メートル)】2×22)を超えない

スポーツ、旅行も積極的に

あまり体を動かさないでいると体力がつかず、肥満や糖尿病などになりやすくなります。そろそろ積極的に体を動かすことを考えましょう。散歩も距離を広げ、少し速足にしてみましょう。軽いジョギング、ゴルフやテニス、きれいなプールでの水泳も可能になりますが、具体的には担当医と相談して下さい。

しかし無理は禁物です。激しいスポーツや腎臓を圧迫したり打つ可能性のある運動は避けるべきです。重いものを持ったり、高い所から飛びおりたりすることも避けます。心臓病などの合併症のある方は医師の指示にしたがってください。また運動するときは、十分に水分を補給し、脱水状態にならないよう気をつけましょう。

せっかく自由な生活を手に入れたのですから、たまには旅行なども楽しんでください。ただしその際は薬を忘れないように。

咽頭結膜炎(プール熱)と流行性角結膜炎(はやり目)
プール熱は夏かぜの一種で、はやり目はアデノウイルスが原因で感染力が強いためプールでも感染します。これらの流行期にはプールに入ることを避け、プールで泳いだ後はかならずシャワーで体や目をよく洗い、うがいをしましょう。

かぜ、その他病気のとき、予防注射

かぜで熱があるときは脱水になりやすく腎機能に影響します。解熱薬の濫用はさらに腎機能を障害する可能性があります。また、かぜと思っても他の病気のこともあります。熱や咳、あるいはかぜのような体の不調があるときは担当医に連絡してください。

その他の病気やケガで他の病院や歯科医にかかるときは、必ず腎臓移植をして免疫抑制薬を服用中であることを知らせます(検査値、薬剤を記載した手帳などを携帯し、受診時に示しましょう)。

麻疹、水痘は感染すると重くなりやすいので(治療内容・注意事項参照)、家族、職場、学校でかかった人が出た場合はすぐに担当医に連絡し、適切な処置をとってください。

予防注射の必要がある場合は、必ず担当医に相談してください。

シャントはどうするか
透析に使用したシャントは、移植後半年から1年くらいで閉鎖手術を行います。手術は30〜60分くらいで終わります。CAPDのカテーテルは感染の危険があるため移植後腎機能が安定した時点で抜去します。